2010
12.29

座礁船を見にいって

Category: 壜のなかみ
私が住むいわき市の南部、鮫川という川の河口に

嵐の海から流されて

船が座礁しました。

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パナマ船籍・『SEA ACE』。

貨物船なのでとても大きいのです。

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乗組員のみなさんは全員無事、しかし浅瀬からどうやって

脱出するかが難しく、満潮の時刻に併せて

タグ・ボートで引っ張る策が試みられています。

追記2011/1/1☆
このあと12/31未明に、無事離礁することができました。
新しい年を港で迎えられて、本当によかったです。



この日も私たち含め、見物人(やじうまともいう・・)多数。

作業を見守りました。



「座礁」をモティーフにした、短歌を少し探してみました。


言いたいことをすべて吐き出したるのちの吾は座礁せし船のマストだ
           鶴田伊津さん『百年の眠り』


談笑のならびのままに座礁せり霧笛やさしき放課後の椅子
           小原奈実さん 本年度角川短歌賞次席作品「あのあたり」


百頭のくぢらあへなく座礁して秋の浜べにかぜふきわたる
           小池光さん『小鳩集』




座礁という事象を心象風景として捉えるか、実際として捉えるかでも

自ずから趣は異なってきますね。



「座礁船」という響きは、

本来の目的が頓挫してしまったというイメージを喚起しますが

(船や海棲類が陸に上がって航行・泳続不能となる)

日常的な事象ではないので、歌にするには強すぎて

難しいとも思いました。




拙作

ふたりして座礁してゐる 逢ふことを数へてばかりの夜に流され




いろいろ考えつつ、浜辺を後にしました。





さてさて。今年、わたしはこのブログの外側である、

個人誌『壜』を創刊しました。あれこれといろいろあった1年でしたが

あたたかな人々のつながりを深く、大きく改めて感じたのでした。

壜のなかみとして堅い栓をしていたのは、私自身だったとも思います。

これまでの時間とみなさまのあたたかさに本当に深く御礼申し上げます。

みなさまの来年のお幸せとご発展をお祈りしています。




「壜」もまた流しますー。どうぞ拾ってみてくださいね










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