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2017
12.06

鶴田伊津さん歌集『夜のボート』を読む

「短歌人」に所属する、
鶴田伊津さんの第二歌集『夜のボート』(六花書林)が刊行された。




第一歌集から10年の待望の新歌集で、
この間の日々や思いがていねいに掬い取られていきます。

子どもとの日々の歌が多いが、子どもが歌の本当の対象ではなく、
子どもを通して、自らを鋭く見つめているのが印象的。
周囲とは自らを反照させる鏡のような、レフ版のようなものであるとも思います。



ゆうぐれに開くというを教えたりオシロイバナに指を染めつつ

放埓のこころほのかにきざしたる夕、手離しで自転車に乗る

母国母港母語母音母船語句の中、母とは常にかえりつく場所

わたくしはわたくしのためきみはきみのために生きると手をはなしたり

われの乗る舟ちいさくてこの夜に漕ぎ出だす前すべて捨てんよ


きっぱりとして、凛としていて、いさぎよい。
同世代の歌人として、ずっと先を歩んでおられる感じと畏怖と憧れを感じる。
自分ということ、歌集に宿る一本の精神性について、
深く感じたい歌集であると思う。

ぜひお読みください





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