2018
03.21

3月に思うこと・型のなかの型

Category: 思フコト
岩手・北上市にある
日本現代詩歌文学館が発行している、館報「詩歌の森」。

このほど発行された第82号から、
短歌時評を加藤治郎氏が担当している。
第1回目は「景と思索」。
現代短歌の動向を、最新の歌集から改めて照射する論考だ。

ここで加藤次郎氏が言うのは、
実景に主体の思索を織り込む方法論の一つ。
きわめてオーソドックスな希求である。

筆者がはじめ意外に思ったのは、
その主張を加藤氏がしていることだったが、
しばらくして、それは表面的な見方であるのだと改めて打ち消した。

口語短歌の最前線の牽引者として、
あるいは若い歌人の卵を孵化させるキュレーターとして、
つねにアップデイトしている加藤氏の根底には、
しかしやはり従来からの短歌の基礎が厳然としてある。

いわば定型の上に、さらに表現の定型が生きているからこそ、
読めるし詠めるのだ。そしてこの論考は
改めて短歌という詩型を考えさせる論考であったと思う。

巷に横溢する「短歌」とは何か。
もう一度深く問うてみる必要があると思う。


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