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2018
04.11

山川藍歌集『いらっしゃい』を読む

まひる野の山川藍さんの第一歌集、『いらっしゃい』が刊行されました。



帯文は津村記久子さんが寄せておられます。
山川さんの歌は一読して、とても面白い。
主体の内面の声が表されているから、
それが読み手にも聞こえてくるという構成になっていて、
しかも視点が確かであるからだと思う。

そしてなぜ面白いのかを考えていくうちに、
それがあらゆる方向から見て対象の真実をずばりと言い当てているからだと感じました。
真実が見えてしまう者の苦しみ・おかしみ・かなしさ・鋭さは、
表面的には「笑劇」でありながら、深層としては「悲劇」であるとのではないかと思うのです。


なんだあのカップル十五分もおる「あーん」じゃないよ あとで真似しよ

待ち合わせ場所は北条早雲の像この人は誰なんだろう

大騒ぎしてすみませんと唐突に言い大騒ぎした人になる

徳が足りないので菓子を落とすときいつでも床のほこりの上だ

かっこいい 人間みたい 人間は かっこよくない シルバーバック 



山川さんの世界がとても豊かできつくて、ぐっと引き込まれます。
多くの人にお勧めしたいと思う歌集です。


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