2011
12.22

佐藤祐禎『青白き光』を読む

今年も残り少なくなりました。
震災から9ヶ月、いろいろな方のあたたかさ、お心遣いを
しんしんと感じて、過ごさせていただいた9ヶ月でした。

この場をお借りしまして、改めて御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
原発のことは廃炉まで3~40年かかるということですので、
生き続けられる限り、その行く末を見届けたいと思います。
次世代に、汚れたものを残さないように。


原発反対、脱原発、という人がいます。(わたしも含めて、ですが)
それは、根源的には、いつからそう思って言っていますか。

わたしは、震災の後です。事故が、あったからです。
それ以前はそんなことは考えても居ませんでした。

そして、なぜ、原発は反対ですか。
事故が起こると重大なものとなり、現状のように危ないからですか。

では、(ここからは仮定の話です)
他の発電方法の発電所で、避難しなければいけないような
事故が起こったら、○○発電は反対、というのでしょうか。

わたしが危惧しているのはここです。
脱原発の呼び声は、今回の事故から起因していて、
事故が収束に向かい、あまり騒がれなくなることで、やがて消失するのではないか
と危惧しています。

当地に住んでいる人々は、時間の経過も報道も関係なく、
現在も同じように健康不安と、さらなる状況悪化の不安におびえながら暮らしています。

こうした、わたしも含めての「にわか反原発」派と一線を画して、
当初から、原発の危うさを短歌に託して詠ってきた人がいます。

佐藤祐禎『青白き光』(いりの舎、2011年)

佐藤さんは現在83歳。大熊町に在住していましたが、今回の事故で避難され、
いまはいわき市に住まれています。

『青白き光』は20年以上も前から、福島第一原発での事故や
病気で亡くなっていく原発の作業員、
あるいは原発によって分断された地域社会の様子をリアルタイムで歌にしたものです。


原発に自治体などは眼にあらず国との癒着あからさまにて

危険なる場所にしか金はないのだと原発管理区域に入りて死にたり

断層帯に火発原発犇めき合ひチェルノブイリのよそごとならず

ウランさへ信じられぬをプルサーマルこの老朽炉に使はむとする

いつ爆ぜむ青白き光を深く秘め原子炉六基の白亜列なる



こちらは、平成16年に短歌新聞社より出版されたものを文庫版にあらためたものです。

ぜひ読んでいただけますよう、おすすめしたいと思います。

本当の原発の姿と危うさを直にみてきた人だけが、声高に
反原発を叫ぶべきだと思う。

へんてこりんなジャーナリストや、付け焼き刃の自称活動家や
わたしのような「にわか反原発」な人々にもおすすめです。


リンク先はこちらいりの舎

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